お引越し

お隣さんが引っ越しをした

住んでいたおばあ様が亡くなって 

誰も住んでいなかった

時々 家の様子を見に東京から娘夫婦が来ていた

一時期は同居されていたので 知己の間柄だった

 

今は東京に自宅を構えて息子達もやはり東京圏に住んでいる

「退職後帰って来ませんか」 と言ったこともあったけれど

「母親を見るため 月に1度東京から関西に通った

将来同じことを息子達にさせることは気の毒である」 と言っていた

とうとう退去された

 

ガランとなった隣りの庭を見てイヤに寂しい

そこでは互いの息子達が幼い頃に遊んでいた

おばあ様が庭先からスダチをくださったこともある

その影を見るような錯覚を覚える

諸行無常 今は無い

 

とは言え 

又会いましょうね 

お別れではないから

たまに東京行くから

行ってしまった後にメールをもらった

寂しさは癒された