母の日

母は2000年の1月に78歳で亡くなった

今、私は無意識に時々「お母さん」とつぶやいたり、呼びかけたりしている

生きていてくれたら心強いだろうと思う

 

母は子どもと孫達を思う気持ちは人一倍だった

不器用だから孫にも何もしてやれなかったが

今色んなシーンを思い出している

母の強い思いが分かる

妹に婿養子を迎えて一緒に暮らしていた

少し不自由でも、一人では暮らせない人だった

 

夫が亡くなった後、5年生だった息子が

「お父さん、お部屋で棒のように寝ていてもいいから、居てくれたらよかった」

と言った

存在ということ、ただ居て欲しい

何もできなくても、何もしてくれなくても

ただ存在していてくれたら嬉しい

息子の気持ちは痛いほどわかった

 

亡くなったといえ、姿がないといえ

何もかにも全部消えたわけではない

その魂は愛した家族を守っている